ホーム > スタッフブログ > たまねぎ畑で花を編む(農作業とお天気と休憩中の話)
農業課では「柔軟に」「臨機応変に」という言葉がよく使われているように思います。
その理由は、とにかく“定まらない予定”に他なりません。すべてはお天気に左右されるのが農業の宿命です。
さて、現在は夏に採れるたまねぎの収穫終盤といった段階ですが、2日間晴れが続く事という収穫環境の条件があります。
一昨日降った強めの雨で、この日はとても天気が良いにも関わらず収穫は一旦おあずけとなりました。
出番がなくてちょっと寂しそう
「今日は収穫しないんで、お休みでーす!」…というわけにはいきません。まあそうですよね。
畑の脇にある雑木の整理や下草刈り、たまねぎの間に生えている草取り。やることはたくさんあるのですから。
根張りの良すぎる草を抜いて、畔に放り投げている
特にたまねぎに紛れて生えている草は、収穫の際にジャマになるだけでなく、収穫用機械が詰まりを起こすトラブルの原因にもなってしまいます。
ところがこの草たちはちゃっかり畑の養分を吸い、しっかりしたゴツい根を張って、畑の主役みたいな顔をして青々としています。これを両手を使って根っこから抜いて。また抜いて…。
一方、畑の片隅に雑木を集めているほうでも、一定間隔に山ができあがりつつありますが、急にベテラン社員が声を上げました。
1本の枝に魅入られた(体に枝が引っかかった)らしいです。
「アイテテ!!」背後の社員も驚いてこちらを見ている「こんなことばかりだな(笑)」
このように至って順調に作業を進めておりますが、屋外で体力を使うことは同時に、適度な休憩も大事な仕事の一部と言っていいでしょう。
10:00頃と15:00頃を目途に休憩時間を設けていますが、もちろん日々の作業の状況に応じて流動します。
作業予定と同様に、この辺りも「臨機応変」です。
休憩中、入社2年目の社員が木陰で背中を丸めていました。
スマホ見ているのかなと思いきや、なんと花かんむりを編んでいる…ノスタルジー。
足元に無数のシロツメクサが自生しているので、居ても立っても居られなかったそうです。
なお、編み方はネットで調べてマスターしたとか。
なお、着用しているシブい帽子は「農業やってる祖父から」とのこと。非売品。
さきほど枝が体に引っかかってボヤいていたベテラン社員「(差し色になるから黄色い)タンポポも入れてよ。」
入社2年目社員「タンポポかぁ…。茎がやわらかいから編み込みにくいんですよね。」
何気ない会話でしたが、お互いの美意識レベルと手工芸レベルが、想像超える高みにある事に驚かされました。
せっかくなので、畔まで黄色い花を探しに行きます。
※今シーズンのたまねぎはおかげ様で完売となりました。
花と語らう心豊か(?)な皆で作ったおいしいあきたこまちあります!▽